試合結果

2021.08.14

8月13日試合結果/リポート

8月13日試合結果/リポート

 

天龍プロジェクト『SURVIVE THE REVOLUTION VOL.8
813 東京・新木場1st RING 

 

コロナ禍により実施が危ぶまれる雨の中、新木場大会が総勢18選手参加で実施。メインイベントでは、背水の陣で第21代王者・HUBに挑んだ拳剛が、執拗な首攻めを耐え抜き、前回の王座決定戦(612日)で敗れたHUBの必殺アルマゲドンを切り返し、起死回生のブレーンバスターからの強引なエビ固めで逆転勝ち。悲願のIJ(インターナショナルジュニア)王座を手にすると同時に、なんと第2代王者に名を刻むクリス・ジェリコとの防衛戦を訴えた。また第3試合で組まれた因縁の「佐藤光留vs矢野啓太」は、高度な寝技技術を競い合う展開から、互いにノーガードで頭突きを打ち合う予想だにせぬ展開に。最後は両者意識もうろうとなりつつ、無意識のまま上になった佐藤が3カウント奪取で勝利。ともに「変態」「変人」を自称する佐藤と矢野が、現在のプロレス界の主流となる「流れるように綺麗なプロレス」に強烈なアンチテーゼを投げかける内容となった。

 

1試合 タッグマッチ(301本勝負)

〇進 祐哉           菊タロー

 LEONA    vs   アンディ・ウー

 

921秒 ブレーンバスター潰し  片エビ固め】 

 

2試合 タッグマッチ(301本勝負)

〇高岩 竜一           新井健一郎

 KAMIKAZE     vs      翔 太

 

114秒 デスバレーボム  片エビ固め】

    

3試合 301本勝負 

〇佐藤 光留   vs   矢野 啓太

 

1350秒 頭突き  体固め】

 

セミファイナル 6人タッグマッチ(451本勝負)

 佐藤 耕平         鈴木 みのる

〇河野 真幸    vs    MAZADA

 TORU          FUJITA

 

2036秒 ランニングニー  片エビ固め】 

 

メインイベント インターナショナルジュニアヘビー級選手権(601本勝負)

 〈挑戦者>          〈王  者〉

〇拳   剛     vs    H U B

 

2300秒 垂直落下式ブレーンバスター  エビ固め】

拳剛が第22代王者に

 

【拳剛コメント】

怒られるの覚悟して、ガンガンと自己表現と自己主張して挑戦権つかんだんで、このベルトは挑戦権を争ったTORUと一緒に獲ったような気持ちもあります。でも、ホンマにここからなんで。これからは狙われる立場ですから、気持ちを引き締めてやっていきたい。ずっとチャレンジャーの気持ちのままのチャンピオンでいたい。(トロフィーに刻まれた歴代王者の名前を目に)凄い名前が歴代王者に刻まれています。このみんなと防衛戦やりたいんですけど、特に2代目王者のライハン・ハート、(現在の)クリス・ジェリコと防衛戦をやりたい。やっぱり「世界の男」ですからね。歴史を塗り替えるじゃないですけれど、本物のIJチャンピオンとして、世界が注目する選手を倒さないと、オレ、これ以上、上に行けんかなという気持ちなんで。相変わらずビッグマウスかますけど、それがオレなんで。

 

 

【天龍源一郎の眼】

拳剛は今まで貧乏くじ引いていたというか、めぐり合わせもあるんだけど、いつも目の前を通り過ぎていったベルトだったから、「ああ、ベルトを取れて良かったな」というのが正直なところ。試合その物については、「拳剛だから、これぐらいのことはやるだろう」って目で見ていましたよ。彼のもとにあって良かったなという安堵感のほうが強い。綺麗に飾ったジュニアのチャンピオンじゃなくて、ヤンチャなチャンピオンになって欲しい。こういう世論、ご時世、世の中だからこそ、癇癪玉のようにババーンと弾けたプロレスを見てみたいね。

 

そういう意味で佐藤光留と矢野啓太の試合(第3試合)。長年、プロレスに関わっているけど、あの顛末にはビックリした。序盤の(寝技を中心とした)攻防は想像できたんだけど、(後半の頭突きの打ち合いは)俺の想像をはるかに超えていた。オーバーでなく、あれを至近距離で見られたお客さんは「いいお土産」を持ち帰ったと思うよ。今のプロレスに対して、何か疑問符のようなモノを投げかけた、表明してくれたっていう部分で、凄く嬉しい。お客さんも一生懸命、リングの中を注視してくれていたしね。かつてボクらが知っている「プロレス」ってのは、こんな感じだった。たまたま佐藤光留と矢野啓太って選手で組める対戦カードがあって、「この選手だったら、そういう闘いになるだろう」と思い、(嶋田紋奈)代表に頼んで一騎打ちを組んでもらったら、俺の想像をはるかに超えた闘いを見せてくれた。前回の6メン(タッグマッチ)に続いて、今回の一騎打ちもお腹いっぱいだ。「見たか!」って感じですよ。