試合結果
2021.11.26
天龍プロジェクト×VAMOSTARコラボ配信マッチ『VAMODRAGON』
11月25日リポート&試合結果
天龍プロジェクト×VAMOSTARコラボ配信マッチ『VAMODRAGON』
11月25日 会場非公開 試合開始午後7時
新生・天龍プロジェクト初の無観客&配信限定マッチが11月25日に開催(※会場は非公開)。
天プロ選抜メンバーと、定期参戦選手でもある河野真幸が率いるVAMOSTAR(バモスター=アンディ・ウー社長)との対抗戦の火ぶたが切られた。総帥・天龍源一郎が急な発熱により欠席する中、解説と全試合後恒例の「エイエイオー!」は消毒係として来場していたSUSHIが務めるサプライズ進行。シングルとタッグによる3試合でこそ2勝を飾った天プロ軍だったが、メインイベントの選抜総力戦・8人タッグ戦(60分3本勝負)では、現IJ王者(拳剛)と現IJタッグ王者(矢野啓太)が続けてVAMOSTAR軍に敗れる波乱で1-2の黒星。もう一人のIJタッグ王者である自称・ミスター天龍プロジェクト、佐藤光留が不在の中、勢いづくアンディ・ウーと児玉裕輔からはIJタッグ王座への挑戦を表明され、早期の決着戦実現は避けられない様相となった――。
第1試合(15分1本勝負)
〇拳剛vs頓所隼●
【8分36秒 フロッグスプラッシュ⇒片エビ固め 】
キビキビとした動きで攻め続ける22歳の若武者・頓所に一瞬、戸惑いの表情を見せた拳剛だったが、十字固め(※関節技ではないほう)でガッチリと丸め込み動きを止めるなど、巧みな間合いで頓所の勢いを止める。
後頭部へのドロップキックを喰らいつつも、STF、ケンカキック、蹴り足をキャッチしての延髄斬りなどで王者の強さを見せつけた拳剛だったが、頓所はスクールボーイ、逆さ押さえ込み、下からのクラッチ技などで拳剛をカウント2・9まで追い込み健闘。メイン出場のため長期戦は避けたい拳剛は、ケンカキックからのフットスタンプ、コーナーに立つと天井の照明器具に触れつつ、そのままフロッグ・スプラッシュ発射。貫禄の3カウントを奪った。
第2試合(タッグマッチ・20分1本勝負)
アンディ・ウー、〇児玉裕輔vs矢野啓太、LEONA●
【10分55秒 首固め】
8月13日の新木場大会でタッグ対決しているLEONAとアンディ・ウー以外、すべてが初顔合わせ。両軍が慎重に構える中、矢野とLEONAは早いタッチワークを繰り返しつつ、徹底した左腕攻めで主導権を握らんとする。
要所要所で巧みに飛び道具を発射するVAMOSTAR軍は、密着戦にこだわるに矢野をボディスラムで叩きつけ、児玉がトペ・アトミコ、アンディが矢野のお株を奪う複合技で絞り上げ、矢野を痛みで絶叫させてみせた。
勢いづくアンディをドロップキック、高速ブレーンバスター、人間風車で叩きつけたLEONAは、児玉をドラゴンスクリューからの足4の字固めで捕獲するもアンデイのカットで勝利にはつながらず。10分がすぎ、矢野とアンディが場外でやり合う中、児玉にローキック連打、ドラゴンスクリューからの足4の字固めを狙ったところ、再度アンディのカットに妨害され、そのまま児玉に丸め込まれて無念の3カウント…。ドラゴンスクリューのダメージで右ヒザを押さえつつ勝ち名乗りを上げる児玉の姿に、悔しさをにじませていた。
第3試合(30分1本勝負)
〇TORUvs佐藤嗣崇●
【9分31秒 垂直落下式ブレーンバスター⇒体固め】
第3試合はコスチューム、体型と風貌が似た者同士の一騎打ち。ロックアップの後、龍魂杯覇者のTORUは佐藤の顔面をコーナーに叩きつけ、首にニードロップを落とすなど、クールな表情のまま首、肩、アゴを集中的に痛めつける。
ヘビー級ならではのパワーで反撃する佐藤は、アバランシュ・ホールド、ストレッチボムでTORUを叩きつけ、ブレーンバスターの状態で持ち上げたものの、上空にてTORUのヒザで側頭部を撃ち抜かれて失速。勝負を急ぐTORUはシャイニング・ウィザードの後、延髄にヒザを落とし、必殺の垂直落下式ブレーンバスターで勝負を決めた。
第4試合(8人タッグマッチ・60分3本勝負)
〇河野真幸、児玉裕輔、アンディ・ウー、頓所隼
vs(2-1)
進祐哉、矢野啓太、TORU、拳剛●
【1本目】 〇頓所【9分22秒 回転足折り固め】拳剛●
8選手が向き合い、両チームが円陣で策を練る中、進とアンディの先発で試合開始。スピーディな攻防の後、VAMOSTAR軍のボス・河野が登場すると戦況は一変。「バモスター!」と絶叫しつつ再三、ショルダータックルを見舞うTORUに河野は全く動じず不動の構え。TORUからタッチを受けた矢野は、前が青色、後ろが赤色で☆マーク入りという、ジャンボ鶴田さん仕様のタイツで登場するも、河野の圧力になかなかリング内には入れない。
コーナーに控える拳剛とTORUが「なにがVAMOSTARじゃ!」「VAMOSTARってどういう意味だよ?」と口汚く野次を飛ばすも、河野は「知るか!」と一蹴(※実際はスペイン語で「行くぞ」「頑張れ」の掛け声であるVAMOSと、英語のSTARを掛け合わせた造語)。両軍が一進一退の攻防を繰り広げた。
だが、第1試合と同じく、VAMOSTARの若武者・頓所と対峙した拳剛が、ハイアングルのバックドロップから、進とともにトラースキックで挟み撃ちし、一気に攻めようとしたところ、素早くバックを取った頓所が、絶妙なタイミングでジャパニーズ・レッグロール・クラッチ(回転足折り固め)で拳剛を丸め込み3カウント奪取。現役IJ王者から値千金の勝利を飾り、VAMOSTAR軍が1本目を先取した。
【2本目】 〇TORU【3分5秒 垂直落下式ブレーンバスター⇒片エビ固め】児玉●
王者の威厳を失墜させかねない黒星に顔面を紅潮させつつ、頓所に襲い掛かかかった拳剛だが、逆にスイング式DDTを被弾。頓所からタッチを受けた児玉にも翻弄され、クールなTORUにタッチ。何を考えているのか分からぬ不気味な児玉に対して、TORUも頑なにクールな表情を崩さず、徹底したチンクラッシャー、フットスタンプでダメージを与え続ける。
児玉が放ったフロッグ・スプラッシュを避けたTORUは、龍魂杯決勝を争った矢野のアシストを受けつつ、垂直落下式ブレーンバスターで児玉を脳天からマットに突き刺して3カウント。スコアをタイに戻した。
【3本目】 〇アンディ・ウー【7分18秒 顔面蹴り⇒片エビ固め】矢野●
TORUが冷静な表情のまま児玉をクリップラー・クロスフェイスで絞り上げる中、拳剛と河野は場外奥の階段にまで戦場を拡げて大乱闘。矢野が得意のクラッチ技、関節技で動きを止めるも、8選手が入り乱れる集団戦では、なかなかフィニッシュには至らず…。変型ネックブリーカーからの回転エビ固め、その流れからの必殺ゆりかもめで、ようやくアンディ捕獲に成功したものの、縦横無尽に動き回る河野のカットで中断。
河野にネックハンキング・ドライバーで叩きつけられ、起き上がると同時にアンディのヒザ蹴りを正面から2発被弾した矢野は、そのまま3カウントを聞くしかなかった。
IJ王者(拳剛)とIJタッグ王者(矢野)からフォールを奪い勝利したVAMOSTAR軍の勢いは止まらない。マイクを握ったアンディが「おい、天龍プロ、矢野、そのタッグのチャンピオンベルト、オレたちに挑戦権あるんじゃないのかな?」と児玉をパートナーに挑戦を表明。
矢野も「アンディ・ウー、名前は覚えたよ。やろうよ。今日はパートナー(佐藤光留)不在だけどな。ルチャでもアメリカンでも、キャッチ・アズ・キャッチ・キャンでも、何でもやってやるよ!」と叫び、両軍によるIJタッグ選手権が実現濃厚となった。
【試合後】
終了ゴングが打ち鳴らされるも、収拾がつかない大乱闘が続くものの、総帥・天龍は不在…。ここで男気を見せたSUSHIが、解説席からリングに上がり、怒りと闘争心が収まらない両軍を制止した。
続いてSUSHIが天プロ名物・締めの「エイエイオー!」を行う流れに。SUSHIが3回目のエイエイオー!を叫ぶと同時に背後から、VAMOSTAR軍の頓所がドロップキック、続いて拳剛とTORUもSUSHIに蹴りを入れて、さっさとリングを降りた。
キツネにつままれた表情のSUSHIは、両軍のコメントブースに乱入しつつ、頓所ら容疑者に「お前、オレのこと蹴ったやろ?」と問い詰めるも全員から無視され、挙句の果てには「うるせーな」と煙たがられる始末。一人寂しく夜の街へと姿を消した。
普段はライバル関係にあり、それぞれの所属団体もバラバラな「烏合の衆」である天プロ軍は、敗れはしたものの年長者である進や矢野の音頭とともに「緊急事態宣言も明けたことだし、これから決起集会やるぞ」(矢野)と一致団結ムード。全員で「行くぞ行くぞ。天龍プロジェクト、オーッ!」とVAMOSTAR軍へのリベンジを誓った。
◎天龍プロジェクト軍・コメント
【拳剛】
えー、VAMOSTARとの対抗戦。無観客、配信マッチ、ご視聴ありがとうございました。普段はこうやってライバル同士が一致団結する機会ってなかなかないんで、そういった意味ではVAMOSTARに感謝ですよ。まぁ、次はギッタンギッタンのボッコンボッコンにして、天龍プロジェクトが圧勝するところを皆さんにお見せします。ストレート、ストレート、何回ゃってもストレート。向こうに、まだかかってくる気があるなら、いつでもやってやるって気持ちなんで。
【矢野啓太】
火つけてくれたよね。龍魂杯終わって、ちょっと燃え尽きて、まあ真っ白い灰にはなってはいないけれども、今日挑戦表明してきたアンディ・ウー、児玉選手、もうちょっと頑張って、もっと火つけてくれよ。それから地獄の日々を送ってもらうから。待ってろよ。以上、ノーコメント。向こう行け!
【TORU】
VAMOSTAR、佐藤嗣崇選手と初対決。メチャクチャ楽しかったし、素晴らしい選手だと思ったんで。次も、天龍プロジェクトでも、VAMOSTARのリングでも、どこでもいいんで、次は有観客興行で試合しましょう。
【進祐哉】
普段競っている者同士が、団体背負って、対抗戦できたんでね。今日は結果、やられちゃったんで。リベンジしないとダメでしょ?これは。天龍さんに恥ずかしいから。やり返しましょう。
【LEONA】
自分も今日(児玉から)一本取られちゃったんで。悔しい。あと一歩で勝ち取れたんで…。
◎VAMOSTAR軍コメント
【頓所隼】
おい、拳剛、今日は1試合目は負けたけど、最後はキッチリと取ったよ、おい(拳剛が乱入し、「なんじゃコリャ!お前」とつかみ合いの乱闘に)。今、来たけど、次、完全決着つけたいと思います。オレが3つ取ります。
【佐藤嗣崇】
TORU選手と初対決して、今日は負けましたが、次やる時は必ずボクが3つ取ります。
【アンディ・ウー】
児玉もボクも、今日はあまり実力出しきれてないし、次は(IJタッグ王者組が)挑戦受けてくれれば…。児玉とは話したことないけれど、まあ試合中、目を見たら何をするか……やっぱり分からないですけど、VAMOSTARを応援してくれているファンのために、しっかりとベルトを持って帰ります。
【河野真幸】
そういうわけでね。第1回が終わったんで。これから継続してVAMOSTARも頑張っていこう。
【SUSHIの眼】
てやんでいっ!