試合結果

2022.07.03

2022年7月3日 王子大会

2022年7月3日 王子大会

天龍プロジェクト presents 選手プロデュースマッチ

NEXT REVOLUTION

2022年7月3日(日)/東京・王子BASEMENT MONSTAR


IJシングル王者・佐藤光留が渡瀬と痛み分けドロー
メインではみちのく・GAINAが椎葉を圧殺、拳剛が欠場前にリングで挨拶

 7月3日、東京・王子BASEMENT MONSTARにて天龍プロジェクト初の選手プロデュースマッチ「NEXT REVOLUTION」が開催され、初の試みながら超満員の観客を集めた。天龍プロジェクトでは今大会から観客の声を出しての応援を解禁。新木場よりさらに客席とリングが近い会場で、声援を背に初参戦の選手たちも熱戦を展開した。

 同大会は選手たちの意見を軸に参戦選手やマッチメイクが決定され、主となったのは矢野啓太、拳剛、TORUの“龍魂三銃士”。首に爆弾を抱えていた拳剛は手術のため今大会は欠場となったが、オープニング・エンディングではリングに上がって観客に挨拶。最後は天龍源一郎に代わって「エイエイオー」3連発を観客と行った。

 天プロの至宝・インターナショナルジュニア(以下IJ)シングルのベルトを持つ佐藤光留はこの日第1試合に参戦。6月の大阪大会でタッグ対戦した渡瀬瑞樹を迎え撃ったが、結果は15分時間切れのドロー。入場から光留を睨みつけ、全く目をそらそうとしない渡瀬は光留のグラウンドテクニックの前に攻めあぐねるも、張り手を放って強引に火を付けていく。光留も受けきった上で正面から張り返し、渾身のエルボーからヒザ。食らいつく渡瀬はエルボー3連発、正面から頭突きを2発放ったところで時間切れのゴングが鳴った。闘志をむき出しにする渡瀬はゴング後も光留を踏みつけ、追撃の頭突き。力ずくで振り向かせようと迫る渡瀬に対し、光留は「天龍プロジェクトの磁場が、また1人プロレスラーを覚醒させたな、と。喜びと激痛、2つ我にありですね」とコメント。頭突きの音と息を呑む声が聞こえる“痛みの伝わりすぎるプロレス”の第一試合となった。

 メインでは初参戦のGAINAが大日本プロレス・橋本和樹とタッグを組み、天龍プロジェクトの定期参戦選手・椎葉おうじ&初参戦のプロレスリング紫焔・岩本と対戦。大型選手の中で奮闘する椎葉を橋本とのおんぶボディプレスからダイビングエルボーでいたぶり、ラストライドで沈めた。メイン参戦予定だった拳剛は頸椎椎間板ヘルニア発症のため無念の欠場となり、この日はオープニングとメイン後にリングインして挨拶。試合開始前には「初参戦の選手、全員ぶっ飛ばしたいですし、そういう目で今大会を見届けたい」と語り、オープニングで場内を煽って盛り上げた拳剛。全試合を見届けた後は「天龍プロジェクトの未来が見えたと思います。必ず復帰して、絶対に早く帰ってきます」と観客に誓い、この日は天龍源一郎に代わって「エイエイオー!」3連発を行った。


▽第1試合シングルマッチ(15分1本勝負)

△佐藤光留(15分00秒 時間切れ引き分け)渡瀬瑞基△

 渡瀬は入場する光留を見据えた状態で動かない。握手の手を差し伸べたのは光留。渡瀬は応えずゴングが鳴る。

 視線を絡ませたまま動き出す両者、光留のキックに渡瀬は片足タックル、光留が切って渡瀬の思うようにはさせず。下から組みつく渡瀬は腕狙い。光留は上から腕を取る。渡瀬は足を伸ばしてエスケープ。ロープ際で体を入れ替えた渡瀬、クリーンブレイクと見せかけて光留に平手打ち。「注意しろよ」とレフェリーをいさめた光留が張り返し、打ち合いに火がつく。

 張り返す渡瀬の攻撃をかわした光留がカウンターで一撃。ゆっくり渡瀬が倒れる。強烈なミドル、サッカーボールキック連打からフォールも渡瀬は返して吠える。劣勢の渡瀬を煽るように蹴りを放つ光留へ、渡瀬が反撃のエルボー。打ち返す光留にふらつきながらも渡瀬がエルボー。両者ダウンで先に立った渡瀬、足元がおぼつかない状態も、意地でも倒れないと立ち上がる。

 光留が放ったミドル2連発に、渡瀬がエルボー3連発から垂直落下式ブレーンバスター。光留も下から十字を狙い、スタンドに戻るとミドルからヒザ。光留のエルボーにさらに重いエルボーを返した渡瀬、残り1分で放ったのは頭突き。残り時間10秒、ニヤリと笑って渡瀬が追撃。ゴツっと音が響く。時間切れゴングの音で両者が前のめりに倒れた。

 先に立ち上がった渡瀬は光留を踏みつけて勝利をアピール。レフェリーが慌ててそれを引き剥がす。ドローをコールするもお互い引かず相手を睨む。王者に歩み寄った渡瀬は握手ではなく、頭突きを放って退場した。

光留「天龍プロジェクトの磁場が、また1人プロレスラーを覚醒させたな、と。喜びと激痛、2つ我にありですね。(印象に残ったのは)“目”ですね。プロレスって、プロレスはこうだという“ひな形”が若手選手にもあって、それはそれで意味があるんですけど、対戦相手はそこからはみ出ているどころか、反対車線を走っている、空を飛んでますみたいな選手で、久々にそういうヤツがいたという印象です。一分の隙もないプロレスをみせる人もいるし、渡瀬選手もそういう時があった選手だと思うんですけど、今日は…よくない例えだけど、飲酒して煽り運転するみたいなことを、シラフでやっている怖さを感じました。そういう人間を起用できるところが天龍プロジェクトのいいところで、そういう奴らこそ輝くリングだなと感じました。チャンピオン初陣で15分時間切れドローという自分も異質かもしれないけど、対戦した相手も異質でしたね」

渡瀬「(ドローという結果に)引き分け、五分五分ってことは、勝っても負けてもいない。向こうがチャンピオンとして、それがどういうことか分かっていると思うんで、自分は突っ走るだけです。前にTORUさんがチャンピオンだった時に挑戦しましたけど、また違ったチャンピオンで、ワクワクもでかくなりました。(ゴング後の頭突きは)ああやっとけば、これで逃げられないでしょうと。このまま何もしないで終わったらどうなる、これで逃げるのかっていうメッセージです。アクションしました。……クラクラで半分覚えていないですけど。痛みの伝わりすぎるプロレスができるチャンピオンが、天龍プロジェクトのチャンピオンだと思っているんで、自分はそれを目指して挑戦していきます」


▽第2試合=タッグマッチ(20分1本勝負)

○河野真幸&岩崎孝樹(13分53秒 片エビ固め)新井健一郎&後藤哲也●
 ※チョークスラム

 拳剛推薦のガンバレ☆プロレス所属・岩崎、TORU推薦のプロレスリング紫焔・24歳の後藤がともに天龍プロジェクト初参戦。龍のリングでチャンスを狙う若手を天プロの門番的存在のアラケン、河野が迎え撃つ。

 ゴング前、アラケンの手を河野は握り返すが、岩崎はつま先で蹴り返す。怒ったアラケンをいさめて後藤が先攻、岩崎と対峙する。コーナーに押し込めたところでアラケンがリングイン、しかし河野が出てくるとすぐにコーナーへ逃げ戻る。

 ローンバトルを強いられた後藤は岩崎のミドル、ヘッドロック、タッチした河野からは天井に届かんばかりの高さからボディスラムと、徹底的に攻め込まれる展開に。バックブリーカーからのテキサスクローバーホールドで痛めつけられるも、自力でロープに逃れる。試練の展開に翻弄される後藤だったが、岩崎のミドルを受けると蹴り足を掴んでエルボー。ここでようやくアラケンが救助に入り、溜めていた力を一気に放ってコブラツイストで岩崎を捕獲。河野がリングインするとすかさず丸め込みと休憩分の働きを見せる。後藤が自ら入り河野にエルボー連打、ビッグフットからミサイルキック。後藤の反撃に声援が飛ぶ。

 孤立した後藤へ河野がジャンピングニー。バックドロップもカウントを返すが、最後は河野がチョークスラムで後藤をフォール。TORUが「やられればやられるほど持ち味が出る」と語っていた通り、後藤が龍のリングで厳しい洗礼をあびつつも食い下がり、会場を沸かせる展開となった。

後藤「すごい緊張感の中で試合させていただいて、全てにおいて勉強になったし、今日の経験は自分の歴史の中でもすごい経験になりました。(相手は)リングに立った時、2人のオーラに威圧されて圧倒されそうになりました。声援は耳に届いていたし、そのおかげで最後まで戦い抜くことができたと思います。また上がれるなら、どんどんこのリングでもっと経験を積んで、いろんな方と試合をして当たってみたいと思います」


▽第3試合=タッグマッチ(30分1本勝負)

○TORU&政岡純(14分09秒 クロスフェースロック)児玉裕輔&瀧澤晃頼●

 TORUプロデュースの第3試合は、初参戦の政岡・瀧澤の奮闘、そして前回大会でレイパロマの尻に沈んだ児玉の再起が期待される一戦。児玉が笑みを浮かべながら最後にリングへ登場。不気味な笑顔にパートナーの瀧澤もビクつく。

 児玉と対峙したTORU、握手を求めるもTORUは応えず。組み合うとすぐさまロープへ押し込む。児玉は手四つから怯えたかのように足元へ滑り込み、TORUの腕極めに大声を出して痛がりエスケープ。前回の敗戦のダメージからか、腕を取られるとすぐさまロープに走って逃げる児玉。前王者TORUも児玉の反応に攻めきれない展開となる。

 存在感を見せたい初参戦同士の瀧澤、政岡が対峙。瀧澤の髪を掴んで引きたおす政岡、瀧澤はティヘラからストンピング。児玉がボディスラムからブラックタイガー。TORUへ再び握手を求めるも拒否され、失意のまま瀧澤へタッチ。試合を徐々にリードしていくTORU&政岡、児玉は政岡にも握手を求めるが応じず。振り切った児玉が政岡へボディスラム、救助へ入ったTORUへハンドスプリングエルボー。児玉のSTFを政岡がエスケープ。ブレーンバスターをかわすと、レフェリーをタテにして逃れ、すかさず児玉へDDTを放つ。

 政岡と児玉によるテクニシャン同士の攻防から、向き合ったTORUと瀧澤。TORUより早くドロップキックを放ち、動きを止めた瀧澤だが政岡が救出、児玉との相打ちを誘ってTORUへ。丸め込みでワンチャンスを狙う瀧澤へTORUがカウンターのドロップキック、Dガイスト。最後はリング中央でクロスフェース。ロープに手を伸ばすがさらにTORUが引き起こして技が深く入り、瀧澤がギブアップした。

政岡「他にはない空気感の中で、今の自分、今後に繋がる試合をお見せできたのではないかと思います。(天プロのリングで組むパートナーのTORU選手は)違うリングではありましたけどレスラーになる前、学生の頃から知っている存在なので、違和感なくスムーズにできました。今日見せられたのは全部ではないので、今後また天龍プロジェクトのリングでもっと、自分のいろんな面も出していきたいです」

瀧澤「めちゃめちゃ緊張しましたけど、試合が始まれば関係なかったですね。TORU選手とは同じ所属ですけど戦う機会がなかったので、想像はしていましたけど、それ以上のバチバチでした。(パートナーの児玉選手については)ノーコメントです(笑)」


▽セミファイナル=タッグマッチ(45分1本勝負)

○矢野啓太&SUSHI(14分51秒 スリークォーター・ネルソンwithネックグレープヴァイン)原学&松井大二郎●

 矢野啓太プロデュースマッチのセミファイナル。元バトラーツで矢野の先輩にあたる原学、高田道場出身で総合格闘技『PRIDE』参戦経験もある松井大二郎が天龍プロジェクト初参戦。迎え撃つ矢野がパートナーに選んだのはSUSHI。格闘技色の強いメンバーの中でSUSHIがどう存在感を見せるか。

 先攻は矢野と原。先に背後を取ったのは矢野。原もすぐに取り返すが矢野は立ち上がる。首を取る矢野、下から原は矢野の足を取り返し、アンクルロック。エスケープで逃れるとふっと息を吐いて矢野がSUSHIにタッチ、同じく原と交代した松井が組み付くがすぐブレイク。

 SUSHIと対峙もロープに走らないとばかりに拒否した松井、困惑した様子のSUSHIに低いタックルからドロップキック。原がSUSHIへ首投げからローキックを放つと、若干エキサイトした様子のSUSHIが原へ逆片エビで反撃。次いで矢野は原の動きを止めてゆりかもめ、さらに松井の打撃を受け流して左ヒジ狙い、原へレッグブリーカーからSUSHIにタッチしてマフラーホールド。序盤こそ攻めあぐねた様子も見せた矢野・SUSHI組だったが、タッチワークと読めない攻撃で徐々に試合ペースを掴んでいく。

 矢野のヒジ攻めに原はスープレックス。蹴りを放つと矢野が捉えてアンクル。原の張り手に矢野も張り手からボディ、原は右ハイキック。バトラーツ対決で前のめりに倒れた矢野、タッチを受けた松井はヒザから一本背負い。立ち上がった矢野はすかさずスリーパーホールド。逃れようとする松井に矢野が回転して絡みつき、前方に転がすように抑えて“スリークォーター・ネルソンwithネックグレープヴァイン”。絡めとる技の中で松井の両肩がマットにつき、原が救助に入る間もなく3カウント。松井は悔しい声をあげながら退場し、SUSHIは矢野に抱きついて勝利を喜んだ。

「チームとしては負けて、松井さんが発狂してましたけど、正直楽しかった。組むのもはじめてで、SUSHIとも初で、矢野は久しぶり。矢野とは結構試合をやってる気もするけど、相変わらずバトラーツで教えてなかったこと、僕が嫌いな攻め方をいっぱいやってくる。それでもバトラーツらしい攻防はできたかなと思います。(天龍プロジェクトは)風景がすごくいい大会で、チャンスがいただけるなら数少ないチャンスを狙っていきたいです。当たれるなら誰とでも。若手のギラギラした選手と戦いたいですね」

松井「天龍プロジェクトの“龍魂”感じました。選手が皆、団結しているなと。今こういう団体は貴重だと思います。ただ負けたのが悔しいですね。やっぱり1・2・3・フォールのあるルールに慣れていない。SUSHI選手はデカイ、ごつい、重い(笑)。蹴りもパンチも脂肪で吸収される感じでした。とにかく、矢野くんに丸め込まれたのが悔しい。またぜひ、シングルもやりたいですし、シングルのベルトも狙いたいです」


▽メインイベント=タッグマッチ(60分1本勝負)

○GAINA&橋本和樹(13分55秒 片エビ固め)谷口弘晃&椎葉おうじ●
 ※ラストライド

 無念の欠場となった拳剛に代わり、参戦が決定したのは大日本プロレス・橋本和樹。初参戦のみちのくプロレスを主戦場とするGAINA、プロレスリング紫焔・谷口。超重量級のGAINAをはじめ大型日本人選手がそろう中、椎葉がはじめて天龍プロジェクト・メインのリングに立つ。

 椎葉、橋本が先攻。先にエルボーを放ったのは椎葉だったが、橋本が返したエルボーでいきなり吹っ飛ばされてしまう。次いでGAINAと谷口が衝突、互いに倒れず迫力のエルボー合戦へ。谷口がGAINAをボディスラムで持ち上げると歓声が上がる。両軍タッチしタックルで椎葉を倒す橋本、椎葉は追撃をジャンプ、背中に蹴り。「いやぁ、痛いねぇ」と煽って追撃した橋本、もっと蹴ってこいと煽る。椎葉の放ったローキック3連発に「やりすぎや」と返して反撃、GAINAにタッチ。GAINAは余裕の表情で椎葉を踏みつけてから毒針エルボー。体格差に場内からは悲鳴のような声援が飛ぶ。

 椎葉を「ほら、みんな応援してくれてるぞ」と余裕で挑発する橋本。蹴り足をキャッチした椎葉、一度目はかわされるが二度目はドロップキックがヒット。ボディプレスからゴリラクラッチで橋本を捕獲。エスケープで逃れた橋本へさらに半回転してのバックドロップ。橋本は川津落としでやり返してGAINAへ繋ぐ。GAINAの重いラリアット、谷口がショルダースルー。ラリアットの相打ちから谷口が120kgをブレーンバスター、GAINAはラリアット。タックルで飛び込んだ椎葉、串刺し攻撃をスワンダイブ式ミサイルキック。GAINAをコーナーに固めて谷口の串刺しからフットスタンプ。

 橋本がカット、ロープに走った椎葉をキャッチしてデスバレー、2人がかりの殺人おんぶプレスで椎葉を押しつぶす。GAINAのダイビングエルボーで王子のリングが揺れる。椎葉が返して粘ったが、天井につきそうな高さからのラストライドでついに沈んだ。

GAINA「天龍プロジェクトさんに上がれること自体が光栄で、声をかけてもらってメチャクチャ嬉しかったですし、上がれたことが嬉しかった。(椎葉選手は)練習している体なのは見て分かりましたし、スタミナもあった。ただ自分も負けちゃいけない体重差なので。まだまだ小柄でも鍛えているああいう選手がいるって分かりましたし、戦ったことない選手が天龍プロジェクトさんにはいっぱいいるので、もちろん、また上がりたいですし、まだまだお見せしきれていない自分をお見せしたいです」

谷口「緊張感が違いましたね。普段は関西中心で知っている人も多い中で試合をしているので、関東で久しぶりの試合で、天龍プロジェクトのごまかしのきかない戦いで、どれだけ自分を知ってもらえるかも勝負でした。ちょっとは手応えがあったかなと思うんですけど、勝ちにこだわりたかった。お客さんの反応が全てですね。チャンスがあればいつでも上がりたいです」


 試合後、橋本和樹がマイクを持ち「まずは拳剛が急遽欠場で、急遽呼ばれました大日本プロレスの橋本和樹です。GAINAさん、パートナーにいたら最高ですよ。めちゃくちゃ頼もしかったです。でもコーナーの対角には絶対立たないでください。うちの大阪大会でよく上がってくれる谷口、やっぱりうちの野村や他のレスラーも言ってる通り、めちゃくちゃいいレスラーだって体でわかったよ。ありがとう」とパートナーのGAINA、そして谷口を評価。そして「あとひとり。名前、全くしらねえ、どんな技使うかもしらねえ、初っぱな俺にケンカ売ってきたろ。その気持ち、マジ嬉しかった」と、立ち向かってきた椎葉の闘志を称える。「キャリアがどうとか分からないけど、若いうちはそのくらいやったほうがいいよ。俺にはできないことをお前はできてる。若いウチは思い切り、跳ねていけ、以上」とした後、拳剛を呼び込んで「お前と俺、何回やってもお前が勝ち越してる。勝ち逃げだけは絶対させねえ。だからこそその首、万全にして俺の前に立て。以上」と一方的に言い放ち、リングを降りた。

 拳剛は「和樹とGAINAに大きな拍手を。そして(椎葉)おうじ、ちょっと待て。GAINAと和樹めっちゃ強かったやろ、きつかったやろ。これがメインイベントだよ。今日はお前の初メイン、メインイベンターとしてはまだまだやった。でもその悔しさ絶対忘れるなよ。必ずあいつらを上回るレスラーになってほしいと、俺は思ってるから。今日はありがとう。復帰したら絶対、試合しよう。谷口くんもありがとう」とメインについて語った後「TORU選手、矢野選手、ちょっときてください」と今大会のプロデュースをともに行ったTORU、矢野を呼び込む。

「欠場してホンマすいませんでした」と頭を下げた後「セコンドとかでリング見て、今日良かったなと思うし、言葉では表せないですけど、今日で復帰早まったと思います。選手プロデュースとして、今日この3人がマッチメイクとかさせていただきました。穴埋めといったら失礼ですけど、2人が安心して休んでおけって言ってくれて、大成功に終わったと思います。天龍プロジェクトの未来が見えたと思います。必ず早く復帰して、絶対に早く帰ってきますんで」と、観客にリングへの復帰を誓った。

 拳剛に促される形で矢野、TORUがマイク。矢野は「見ての通りだよ。これが天龍プロジェクト。……やっぱりやめられないねぇ。僕からは以上、ノーコメント」と語り、TORUは「本戦ではみんな僕たちも含め、生き残っていくためにプロレスやってますけど、今日の選手プロデュース大会は、根底ではみんな繋がってるんだなと感じました。この熱を持って本戦に戻って、また戦っていきます。今後とも天龍プロジェクト、よろしくお願いします」と選手プロデュースの今大会を振り返った。最後に、この日参戦した選手全員がリングイン。拳剛は再びマイクを持ち「やっぱり目立ちたいんで、天龍源一郎の代わりにアレやっちゃうぞ。いくぞー!」と声を張り上げ、観客も一丸となって声をあげての「エイエイオー」3連発で大会をしめた。