試合結果
2022.09.11
2022年9月10日 王子大会
天龍プロジェクトpresents 選手プロデュースマッチ
『NEXT REVOLUTION』 vol.2
2022年9月10日(土)/東京・王子BASEMENT MONSTAR
7月に続き開催された選手プロデュース興行『NEXT REVOLUTION』。当初同日に開催予定だったイベントの“天龍vs小鹿トークバトル”は天龍源一郎入院のため中止となったが、大会は予定通り開催。天龍プロジェクト初参戦の選手たちと、龍魂三銃士をはじめとする定期参戦選手たちの激闘が繰り広げられた。
試合に先駆けて天龍プロジェクトの嶋田紋奈代表が挨拶。「皆様こんばんは~! 代表の嶋田紋奈です。本日も7月に続きまして選手プロデュースマッチという形で大会を開催することとなりました。また天龍プロジェクトに新しい選手の皆様に登場していただいて、天プロのリングということで臆することなく、皆様がいつもやっている重みのあるプロレスを龍魂三銃士が考えたマッチメイクで、お楽しみいただければと思います。本日は7月3日の大会から解禁となりました、“声援あり”ということですので、どうぞ皆様選手に温かい応援をよろしくお願いいたします。今日も、めいっぱい楽しんで帰って頂きたいと思っておりますので、よろしくお願いいたします」
続いて拳剛がリングへ登場。「来たぜこの時が~!! ありがとうございます。絶賛欠場中の拳剛でございます。今日は試合に出られませんけど、魂込めて本日のプロデュースをさせていただきました。そんなプロデュース興行に足を運んでくださった皆さん、俺はもう全員、友達やと思ってるからな。もうお客さんなんて言わへん、全員兄弟やんけ。兄弟、もっと声を聴かせてくれよ!! ……全然、足りねぇな! ちょっと待ってくれ、今日は葬式の中でプロレスすんとちゃうぞ。もっといけるやろ兄弟! 最高です。最初から最後までそのノリで選手のことをめいっぱい応援してやってください。今日はヨロシク!!」
▽第1試合・シングルマッチ(15分1本勝負)
○渡瀬瑞基(14分20秒 片エビ固め)那須晃太郎●
※バックドロップ
天龍プロジェクトには久々の参戦となるフリー・那須晃太郎。第1試合で初対戦となる渡瀬と向き合う。握手の手を差し伸べた那須に対し、渡瀬はその手を払って返答する。ならばとローキックで那須も挨拶、飛び込んだ那須を渡瀬はフロントネックロック、那須はその首を抜いて上から横四方、右腕を取っていく。
キーロックに渡瀬をとらえた那須。渡瀬はエスケープ。スタンドでコーナーに渡瀬を押し込み、ブレイクのタイミングでチョップ。那須の挑発に渡瀬もチョップを返す。打ち合いの中、両手を後ろに打ってこいと挑発する那須。打たれたお返しに渡瀬の背へローキック、打ってこいと逆挑発の渡瀬に3発たたき込むと、渡瀬もたまらず崩れる。那須の猛攻になかなか反撃の糸口をつかめない渡瀬だったが、ブレーンバスターを返すとランニングエルボー、さらに串刺しエルボー。那須もフライングメイヤーからストレッチプラム。ダメージを食らいながらも渡瀬がエルボー。これを打ち返した那須、渡瀬は雄叫びとともに連打。佐藤光留戦を思い起こさせるエルボー合戦で渡瀬がふらつきながらもコーナーへ。最上段からセグウェイ、垂直落下式ブレーンバスター。那須もハイキックからランニングローを返すが、渡瀬がヘッドバットからエルボーへつなぎ、バックドロップで那須を沈めた。勝利した渡瀬は座礼で那須に一礼、那須はセコンドの肩を借りて退場した。
那須「1年ぶり? 僕が出ていたとき、去年の7月くらいですかね。天龍プロジェクト、久々に呼ばれて、ちょっと僕が出ない間に出始めた渡瀬選手、影ながら見ていて気になってる存在でした。ちょっと相手の土台に上がりすぎましたね。あのエルボーの打ち合い、あれはちょっとレベルが違うんで、あそこで勝ちを狙いにいくんだったら、僕の得意な蹴り、あそこはエルボーじゃなくて蹴りでいけば、勝てたかもしれないですね。ちょっと相手の舞台に上がりすぎました。またやれるとき、必ず勝ち狙います。紋奈代表、天龍プロジェクトさん、また組んでくださいこのカード。リベンジします。今日はありがとうございました」
渡瀬「普通の興行の第一試合、そんなのクソくらえだよ。天龍プロジェクトのマットの第一試合、これが龍の戦いだろ。那須さん、スゲー選手だった。もっともっと、もっともっとぶつかりたい。痛いけど、気持ち良かったよ。ありがとうございました」
▽第2試合・タッグマッチ(15分1本勝負)
○CHANGO(10分48秒 回転エビ固め)レイパロマ●
久々に天龍プロジェクト参戦の闘龍門出身・CHANGO。開始のゴングと同時にノリノリのパロマ、CHANGOはそれをコーナーから見守る。向き合うと素早くパロマへ投げを打つCHANGO。2度の投げから「もう投げない」と宣言、リストを取って引き込み独特の動きでパロマを翻弄するCHANGO。苦々しい表情のパロマ、CHANGOの土俵へ乗り込み投げを放ってアピール。勝手にポイントを取り合う両者に「そんなんPWFルールちゃうわ」と吉野レフェリーから注意が入る。
ならばと場外へ飛び出しダッシュしたCHANGO。パロマの体力を消耗させると、リングへ戻ってパロマを放り出しプランチャ。客席にもつれ込んだパロマ、CHANGOは「俺のTシャツ着てるお客さんへ迷惑かけるんじゃねぇ」とパロマを一撃する。
CHANGOペースで進む展開を振り払うように、パロマがニールキックから首投げ、レッグドロップ。コーナーでCHANGOの顔面へ股間を押しつけて翻弄、リング中央で恍惚を決めていく。悶絶し痛がるCHANGOの大声にたまらず技を解いてしまうパロマ。CHANGOは串刺しエルボーからステップ式延髄、倒れたところへシザーズキック、スリーパーでパロマを絞める。投げからヘッドシザーズ・ホイップを放ったところでパロマのTバックが露出するアクシデント。驚くCHANGOは「パンツ丸出しだ」と動揺、気づかぬパロマに対しCHANGOはタイツを元に戻す。パロマボンバーからフィニッシュを狙ったパロマだったが、CHANGOはレフェリーへ攻撃を誤爆させるとその隙にコーナーで顔面へスプレー攻撃! 復活したレフェリーの顔前で回転エビ固めを極め、パロマから3カウントを奪いとった。
第1試合との違いが激しい試合後、CHANGOはさらにパロマへスプレー。コメントブースでも徹底的にパロマをいたぶり、天龍プロジェクトの一角を担うパロマを撃破したことでさらなる参戦をアピールした。
パロマ「(ふらつき椅子に座ろうとして転倒、座ったが目を閉じて)CHANGO、CHANGOどこだおい。アイツは最後何やったんだ。スプレーみたいなやつ。CHANGO、俺はアイツに宇宙の繋がりみたいなものを感じてて、リスペクトしていたんだけど、とんでもねぇ食わせモノだよ。次またCHANGO、天プロのリングで待ってるから、今度は正々堂々と、正々堂々とレイパロマに向かって来い」
(CHANGOがコメントブースに乱入、再び顔面へスプレー攻撃)
CHANGO「オマエが正々堂々とか言ってんじゃねぇぞ。オマエはもう終わりなんだ。二度と俺の前に立つんじゃねぇぞ!」
パロマ「CHANGOォォ……!(四つん這いで退場)」
CHANGO「俺はよ、天龍プロジェクト初参戦かと思ってたら、なんかそうじゃねぇらしいな。前に出たっぽいじゃん。……記憶にねぇなぁ! 俺は昨日やったことも忘れちまうんだよ。でも今起きたことは覚えてるぞ。おいレイパロマ、敵じゃねぇんだよ。オマエは天龍プロジェクト、何番目だ。2番目か、3番目か、知らねぇがな、そいつをぶっ倒したんだ。次も俺が上がる権利、次も、俺を呼ぶ権利、いやお前らの権利じゃねぇな、俺がこのリングに上がる権利、勝ち取ったって思っていいよな? どうだ。返答を心待ちにしているぞ。ハハハハハ!」
▽第3試合・シングルマッチ(30分1本勝負)
○SUSHI&超人勇者Gヴァリオン(13分50秒 シメサバクラッチ)矢野啓太&スーパー・マッチョモンキー●
矢野啓太プロデュースの第3試合。前回の『NEXT REVOLUTION』に参戦した原学が率いるTEAM MOTION所属のスーパー・マッチョモンキー、BRAVES所属の超人勇者Gヴァリオンが天プロ初登場。9月4日の天プロ新木場大会ではメインを飾ったSUSHIが、選手プロデュース大会で再び矢野啓太ワールドへ足を踏み入れる。
クリーンに握手し試合開始。組み合ってロープに押し込んだ勇者ヴァリオン、矢野はタックル。ヴァリオンに切られると足を取って上へなる矢野だが、ヴァリオンも下から巻き込み腕を取り返す。回転体となる矢野のグラウンドに付いていくヴァリオン。互いの実力を確認した両者、ヴァリオンが右手を差し出すが矢野は答えず、マッチョモンキーにタッチ。ヴァリオンもSUSHIへタッチ、前に出てタックルし上になるSUSHI、矢野はコーナーから細かく指示を飛ばす。
見た目とは裏腹に見応えのあるレスリングの攻防、せめぎ合いが続く展開の中、矢野の動きに静かな闘志を見せるヴァリオン。モンキーがSUSHIにエルボーを連打すると、SUSHIもエルボーからハンマーパンチ。さらにストンピング連打。ヴァリオンは矢野に見せつけるようにキャメルクラッチ。矢野のゲキに答えモンキーがエスケープ。
フロントキックで一矢報いたモンキーが矢野へタッチ。矢野のエルボースマッシュにヴァリオンはDDT、カバーから膝十字へ。タッチを受けたモンキーが救出、ヴァリオンが張り手からSUSHIを呼び込む。厳しいSUSHIの攻撃に食らいついていくモンキー。エルボー、チョップを受けていくSUSHI、モンキーはエルボーから「何がヘイラッシャイだ」と日本語で叫んで張り手からブレーンバスター。カウントを返され、追撃を狙ったモンキーだったが、SUSHIが豪腕でモンキーを狩るとカットに入った矢野の顔面にニールキック。覚醒したSUSHIがシメサバクラッチ(変型卍固め)でモンキーをガッチリ捕獲。ギブアップを奪った。
厳しい攻めで“怖いSUSHI”の一面を見せるも、決着後はモンキーの健闘を称えたSUSHI。勇者・寿司・モンキー、そして矢野という顔ぶれでスタートした試合だったがお笑い要素は一切なく、激しい攻防が繰り広げられる展開となった。
Gヴァリオン「天龍プロジェクトさん、はじめてお声がけいただいてありがとうございました。個人的な話になるんですけど、自分はSPWFっていう谷津嘉章選手の団体でデビューしてて、新弟子時代は嵐選手の付き人をしていて、大刀光さん、北原光騎さん、你好(MAX宮沢)さんたちにお世話になっていたので、WARさんの魂を次いでいる天龍プロジェクトさんに呼んで頂いて、本当に光栄です。ありがとうございます。ただあの、見てもらっても分かると思うんですけど、息ひとつも切れていないんで。今日はなんかね、ヒーローキャラだししょうがないんですけど、色モノ枠的な呼ばれ方して、正直面白くはないんで。超人勇者Gヴァリオン、まだまだこんなもんじゃないんで、次があることを期待しています。今日はありがとうございました」
SUSHI「てやんでぃ。やっと勝てた。天龍プロジェクト、なかなか強い選手ばっかりやから、なかなか勝てへんけど、やっと今日なんとか、なんとか自力で勝ったぞ。この前も天龍プロジェクトのメインに出していただいて、なんか僕は第2試合で楽しいプロレスだけを、そういうのだけじゃないけど、楽しくプロレスすることだけを目指してやってきたけど、ああいう強い人たちとやると欲が出るよね。自分もまたこのメインで戦いたい、ベルト執りたい、そういう欲出るよね。矢野啓太、まずはお前、打倒や、打倒・矢野啓太、目指していくぞ。打倒や。じゃあね」
モンキー「あぁ、この天龍プロジェクト、今日出てた3人も、敵だろうが味方だろうが、ここで少しでも爪痕残せれば。僕みたいな人間が少しでも認められる瞬間でチャンスだと思っていたんで。技術とかないんですけど、気持ちを全部出せたかなと思っています。でもやっぱりそういう経験不足で矢野さんの足を引っ張っちゃったのは本当に悔しいんですけど。次のチャンスがあるかは分からないんですけど、僕みたいな選手は一試合一試合、本当に本気で爪痕を残さなきゃいけないんで。次に向かいます。ありがとうございました」
矢野「あとは気持ち、気持ちだよ本当に。勝ちたいって気持ちしかなかったから、そのちょっと温度差が出ちゃったね。でもまぁそれも『NEXT REVOLUTION』の醍醐味だと思って、これからも勉強させてもらいます。以上、ノーコメント」
▽セミファイナル・タッグマッチ(45分1本勝負)
○岩崎孝樹&花見達也(17分50秒 バックドロップホールド)伊東優作&小杉研太●
拳剛プロデュースのセミファイナル。ダブプロレス所属・狂蛸の異名を持つ伊東と愛知のプロレス団体DEP所属の小杉、2AWの花見・ガンバレプロレスの岩崎がタッグで対決。岩崎は7月の王子大会より天プロへ参戦、今試合は初参戦の3選手を迎え撃つ立場となる。
岩崎と伊東が先発。探り合いから伊東はエルボーを岩崎の顔面へ。岩崎はヒザ、伊東の蹴りをかわして睨み合い、互いのパートナーを呼び込む。明るく飛び込んだ花見を上から睨み据える小杉。花見の体当たりを受け止めるが、ならばと花見は四面を使ったぶちかましを超連打。倒れないと見るや花見は逆に来いと挑発、小杉を崩したところへショルダータックル。一気に空気を作っていく。
試合ペースを取られた怒りの小杉がヒザで花見を宙に浮かせ、悶絶する花見を伊東といたぶっていく。伊東のエルボーからニーオンザベリー。花見はボディスラムを返し裸絞め。バックエルボーを放つと岩崎を呼び込み、伊東を高く持ち上げてのバックブリーカーからダブルアームスープレックス。厳しい攻めの中で伊東が流血する。ロープに飛ばされまいと踏ん張る伊東、素早く体を入れ替えてチンクラッシャーからケンカキック、スリーパーから岩崎の蹴り足を掴んでドラスク。岩崎はニーリフトで反撃する。
先にタッチを受けた花見がバックエルボー連打から低空ドロップキック。ネックブリーカー。伊東もその突進をかわしてDDT。小杉の串刺しから伊東のケンカキック、カウントは岩崎がぎりぎりでカットする。フィニッシュを狙う小杉を花見が延髄、素早く飛び込んだ岩崎がドラゴンスープレックス、伊東のヘッドバッドへ花見がキック。この試合をプロデュースした拳剛は「何でこのリングの中に俺がいないんだろうなと思いますね」と悔しがる。岩崎のランニングローに小杉はラリアットを左、右と打ち込みファルコンアロ-。岩崎が返し、花見がミサイルキックを突き刺す。岩崎がツイスター、伊東がカットするとフロントキックからレフトハンドラリアットをかわし、バックドロップホールドで接戦を制した。
小杉「すまん、くそ。ああ効いた」
伊東「たまたまスよ、あんな。どう見たって俺らのほうが攻めてたし。でも負けは負けなんでね、天龍プロジェクト参戦、花見、岩崎、名前覚えたぞ。絶対に逃さねぇからな」
小杉「ちくしょう、コメントなんて出せるもんじゃねぇけど、だけどひとつだけ言わせてくれ、天龍さんの名前のつく天龍プロジェクトに出させてもらった、これでチャンスを掴めたかどうか。ただ負けは負けだ、これからもこの偉大な天龍プロジェクトさんに継続して参戦できるように、今後もしっかりと食らいついていくからな。次は負けねぇぞ。以上だこの野郎」
岩崎「センキュー! 噛み合ったね」
花見「ありがとうございました! ありがとうございました! 噛み合いましたね。意外と。正直、噛み合わないかと思っていましたけど」
岩崎「熱いハート持ってるから。ホットジャパンだよ! ホットジャパン大好きだから」
花見「隠してないで試合前から言ってくださいよ! コミュニケーション取ってなくて不安だったじゃないですか。でも良かった。相手強かったですね。でかくて、トンパチきいた人がいて。でも、めちゃくちゃ熱く、めちゃくちゃいい試合、そして岩崎選手のおかげで勝利を掴めましたよ」
岩崎「天龍プロジェクト参戦して、おたくの大将(真霜拳號)にも前回やられたし、負けが続いてたからね。まずは一勝、ここからどんどん勝っていって、強い人いっぱいいるでしょ。目指すもんあるから」
花見「そうですよ! この大会の名前通り『NEXT REVOLUTION』になってやりますよ! 今日は本当にありがとうございました」
岩崎「俺だってジュニアヘビーだから」
花見「でもただ、戦っても面白そうじゃないですか?」
岩崎「うるさいね、この人。ちょっと喋らせてよ。俺にも喋らせなさいよ。でも、また組もうよ、噛み合う気がする。ここから天龍プロジェクト、いくぞオラ。(ベルト)狙うからな!」
花見「オッケー! 熱いぜ! やってやるからな! ありがとうございましたー! シャァー!」
▽メインイベント・タッグマッチ(60分1本勝負)
○TORU&佐藤耕平(14分22秒 体固め)マグニチュード岸和田&首里ジョー●
※垂直落下式ブレーンバスター
メインはTORUプロデュースマッチ。初参戦の琉球ドラゴンプロレスリング・首里ジョー、フリーのマグニチュード岸和田組を佐藤耕平と組んで迎え撃つ。リング上、声でも威圧感を与えていく岸和田。先発はTORUと首里ジョー。首里の腕をひねり上げるTORU、首里が逆水平で参戦の挨拶。次いで耕平と岸和田。過去に1度、6人タッグで対戦している両者、耕平の頭をヘッドロックして雄叫びを上げる岸和田。ぶちかましを受けた耕平、突き放すもタックル連打で倒れると岸和田が青コーナーに連れ込み首里へタッチ。2人がかりの攻撃から立ち上がった耕平、首里が見舞ったチョップをすぐさま打ち返す。テンポ早く打ち返す耕平、次いでTORUが首里へチョップ、ボディスラム。首里にコーナーから「何やってんだオラ。なんかやり返せ」と岸和田の脅迫めいたゲキが飛ぶ。
首里は耕平へ張り手、耕平はエルボーから背中へ強烈なローキック。痛みにうめく首里の背にTORUも追撃のキック。息のあったタッチワークをみせる天プロ組、耕平の張り手からえぐるようなエルボーが首里に飛ぶ。
叫び続ける岸和田にTORUが「やかましいわ」と一撃。耕平のパイルドライバーをショルダースルーで切り返した首里、岸和田がラリアット2発で耕平を倒し、カットに入ったTORUを軽々と投げてから耕平へブレーンバスター。首里がスピアー、トップロープから石岩頭。耕平のニーリフトからタッチを受けたTORUが首里へフットスタンプ。「自力でなんとかしろ」と投げ出された首里、TORUのエルボーにパンチからバックハンドチョップ。ラリアットを切り返して大外刈り。TORUが倒れたところへ岸和田がダイビングボディプレス。スピアーから覆い被さったところへ耕平が飛び込んで救出する。
リング上、首里が蹴り足を掴んで立ち上がり、ヘッドバッドでTORUの頭を割るが、カウンターのドロップキックをくらったところへDガイスト。最後はTORUが垂直落下ブレーンバスターで首里を沈めた。
決着後、笑顔で耕平と握手した岸和田。TORUには「シングルでやったるわ!」と言い放ち、首里とともに退場した。
最後に全選手がリングへ。“龍魂三銃士”の矢野、拳剛、TORUが順にマイクを持った。
矢野「今日はありがとうございました。諸君、若い連中。怨恨、妬み、嫉妬、それらは人を醜くするけど、天龍プロジェクトではそんなの関係ないよ。1人魅了して、99人突き放して、見放すくらいの気持ちじゃないと生き残っていけないから。そこんとこ覚えといてほしい。あ、Tシャツ買ってくださいね。以上、ノーコメント」
拳剛「そういうことやぞお前らオイ! 選手の皆さん、今日はありがとうございました。素晴らしいファイトを見せていただきました。売店で各選手のグッズを売っているんですけど、天龍源一郎エイドやっています。ポートレートとかいろいろ売っているので、みんなの気持ちを天龍さんに届けましょうということを、俺からは伝えたいと思います」
TORU「拳剛、矢野啓太、TORUでやらせていたただいている『NEXT REVOLUTION』第2回、いかがでしたでしょうか。3人のゆかりあるメンバーに集まっていただきましたけど、決して自己満足で終わることのない興行を目指してやったつもりです。次回開催される時には3人力合わせてもっといいものを提供できるよう頑張っていきますので、応援よろしくお願いいたします。今日はありがとうございました。最後はおしゃべり担当拳剛、よろしくお願いします」
拳剛「欠場中なんですけど、今日も皆さんにめっちゃ刺激もらいました。先輩、後輩、いろいろおられますけど、ひとこと言わせてください。復帰したらオマエら全員しばいたるからな、覚悟しとけ。復帰待っててくださいね。それでは、いつものやつ行きましょう」
最後は拳剛が指揮を執って「エイエイオー」の挨拶。観客とともに拳を突き上げ、大会を締めた。
岸和田「オマエらよう聞け。耕平にTORUよ、耕平は15、6年前に毎日朝まで酒を飲んだ仲や。まぁええわ、TORU、オイ、いつでもシングルでやったるから、大阪でも東京でも。オマエ覚悟しとけよ。責任とらんからな! ジョー、あとはオマエがシメてくれよ」
首里ジョー「いやいやいや、見ての通り。ボロボロのメタメタのコテンパンや。でもな、こちとらはるばる沖縄から来て、これ一回で、これ一回こっきりで終わらすわけにはいかんのや。まだまだ、まだまだ! 天龍プロジェクト、出たるから、オファー、お待ちしております! ……ヴァー!」
TORU「まぁプロデュース興行ということで、自分の対戦カード、今日のようなカードをプレゼンさせていただきました。耕平さんとは1年前本当にボコボコにされて、龍魂杯で耕平さんに勝って。今日2人でタッグを組ませていただくのははじめてだったんで。こういう機会でもなければ組めないと思ってパートナーに指名させていただきました。対戦相手の岸和田さんと首里ジョー、岸和田さんは大阪時代のときに本当に名前、僕が全く名前がないときに『コイツいいよ』っていろんな団体の方に言ってくださって、本当にお世話になったし尊敬している方です。でも! 次やるときはシングルマッチ、負けへんからな。で、沖縄から来てくれた首里ジョー。(割れた額を見せて)やってくれたなオイ、首里ジョー! これだけ言っておくぞ首里ジョー。…ありがとう。またこれくらいやってや。俺はいつでもどこでも歓迎してるから。まぁ、そんな感じでプロデュース興行、本当に“俺得”。本当に幸せな試合やったけど、欲を言えば……、力不足なんですけどね、もっとたくさんのお客さんに入って欲しかったし、入ってもらうためにもっと僕らも出来たことがあるんじゃないかなと思って、それは反省した上で、もし第3回があるとするならば、それに生かしていきたいなと思います。試合はどれも選手の思いに満ちあふれていた5試合だったと思っています。また次、期待してください。ありがとうございました」
※佐藤耕平はノーコメント